Smart Billing
今回は毛色を変えて、「サブスクリプションの仕組みで提供されるサービス」ではなく、「サブスクリプションを提供するためのサービス」です。
ちょうど2019/07/10(水)に、決済機能が追加されたばかりなので、まだ暖かいうちに調べておこうと。

サブスクリプションというワードが日本でよく聞かれるようになってきたのは、おそらくappleの決済(IAP)の、auto-renewable-subscriptionからかな、と思っています。
2017か2018年頃から、「サブスクリプション」というカタカナが興隆してきたという感覚でいます。
NTTコムウェアでは、2019/04から Smart Billing というBtoBのサービスを提供開始。
このサービスは、サブスクリプションサービスを行っている事業者向けではあるものの、決済機能については「銀行振込」だけだったとのこと。
そして今回新たに利用できるようになったのは、「口座振替」「払込票郵送」「クレジットカード」。
最初の「銀行振込のみ」は、ミニマムスタートのための口火だった、という感じかなあ。
毎月、銀行口座に振り込んでもらうようなサブスクリプションサービスは、相当熱量の高いユーザーかBtoBじゃないと機能しなくて、「払込票郵送」まできて、やっと水道代や電気代と同様の状況に。
本丸として、今回のクレジットカード決済なのでしょうね。
回収代行の裏側は、NTTファイナンス(口座振替・払込票郵送)と、NTTコムウェア(クレジットカード)。
Smart Billing の守備範囲
そもそも Smart Billing はどのくらいのことをやってくれるものなのか。
商品サイトを見ると、図解されているものがありました。

なるほど、フロントは基本的に事業者で組んで、バックオフィス処理を含めてバックエンドをやりますよ、ということみたいですね。
分析がどこまで可能なのかが気になるところ。
ただ、この図だと、事業者が請求/回収のコストを払わなければいけなくて、サブスクリプションユーザーが増えてくると、だんだんとコストがひどいことになりそう。
それが、今回のクレジットカード導入で、下図のようになるわけですね。

※説明のために赤色の注釈を付記
BtoBはともかく、一般ユーザー向けにはクレジットカードのみの機能で提供することで、コストよくサービス運営/機能追加をしていくことができそう。
ここまできて、やっとユーザー向けのサブスクリプションSaaSのように見えてきます。
なお、クレジットカード決済ではNTTコムウェアの EasyDo が使われているみたいです。
EasyDoの特色として、よくwebサイトで見るようなクレジットカード支払いもできれば、QRコードを入り口としてスマートフォンで支払いをする、ようなこともできる模様。
NTTコムウェアさんがそこに強かった、というだけかもだけど、やっぱり一般ユーザー/よくあるサブスクリプションサービスのユーザーというよりも、BtoBやリアル販売を念頭に置いたサービスなのかな。
料金体系
2種類の料金体系があるようです。
- 従量プラン
- 定額プラン
SaaSとしての値段も気になるけど、決済代行手数料の値段も気になるところ。
apple や google のプラットフォームでのサブスクリプションは、どうしても手数料30%が厳しすぎて、ビジネス設計に影響を与える規模。バックオフィス業務の軽減もついてこれなら安い!というお値段になってほしいところですね。